作中作、もしくは作品内作品、または小説の中で登場する小説について。

作中作、もしくは作品内作品、または小説の中で登場する小説について。

 

とある連作短編集で、これまでの舞台とは打って変わって、突然魔術師の住む塔に出かけて行く。

これまで殺人事件なんて起きたこともなかったのに、突然殺人事件の話になるって展開。

結局は、作品の中の登場人物が書いた作品だったのだけれども、そんな話を自分も書いてみた。

 

まだ公開はしていない。

作品自体は完成している。

 

上の「とある連作短編集」は乾くるみさんの「蒼林堂古書店へようこそ」。

それまで古書店が舞台だったのに、突然、八角形の塔を訪れる話になる。

そんな話があったなぁ~、作品の中に作品が入れ子になっている形式だったなぁ~と思って、自分も一作書いてみた。

出来は、自分の中ではまずまずなんじゃないかなぁ~とは思うけれど……

 

で、自作を書いてから蒼林堂を読み返すと、「ああ、こういう見せ方が素敵だな」という点がいくつかあったので備忘録的な話です。

 

(さて、ネタバレしない様に書かなくては……)

 

作品内作品の見せ方の問題、もしくは、演出その他。

 

蒼林堂の当該短編、「塔に住む魔術師」というタイトルで掲載されている。

頭から、古書店常連の高校生が街はずれにある八角形の塔を訪れるところから始まる。

それまで、古書店のカウンターでのやり取りが主な舞台だったのに、趣向が突然変わる。

少し読むと、ふっと、古書店の場面に戻る。

常連の高校生が書いた習作であると明かされる。

で、また塔を訪れる作品に戻って、事件が起こる。

問題編まで読んだところで、古書店の場面に戻り「さあ、犯人は?」という流れ。

 

この、途中で古書店の場面に戻ってくるっていうのが、自作には作れなかった場面。

自作は、短編の頭から作品内作品の話なのは同じ。

だけれど、作品内作品の問題編が終わるまで、元の舞台には戻ってこない。

元の舞台は、居酒屋のカウンターで、作品内と作品内作品とを行ったり来たりがない。

往来を作れば、もう少し舞台の出入りが出来るだろう。

「カウンターで小説を読んでいる」という状況が伝わるよねぇ~とは思う。

しかも、作品内作品自体の中だるみを解消できる……かも。

 

ん~、書き換える……いや、ん~、どうするか……

 

 

で、自分で入れ子になっている作品を書いて思った事。

 

自分で書いてみて思ったこと。

蒼林堂でもそうだったように、作品内作品は完全な作品でなくてもいい。

蒼林堂では、書かれたミステリーの不備を指摘するという内容がメインの謎解きにあたると思う。

それは、明確な謎解きというよりも、こんな解答が与えられるんじゃないか? という蒼林堂そのもののストーリーにも合致しているし、違和感はない。

 

自作でも、作品内作品は完全なミステリーにはなっていない。

その不備を修正する事を本筋に置いている。

その作品内作品のネタをそのまま何かしらの短編に仕上げるよりも、不備や修正点の議論、作者を交えた座談会風にも書けて、作りやすい。

作品内作品の不備や修正点、例えばネタ帳の小さいトピックからどうやってストーリーに仕立てる? という話もかけたりする。

作家と編集者、2人1組の作家なんかが、「こんなネタがあるけど」「どうやってストーリーにする?」みたいな、連作短編も書けるんじゃないかな?(ってのは、今思いついた。いずれ、自分がこのネタで書きたいから、誰もこのアイデア取らないでね(笑))

デメリットは、作品内作品の為に、それなりのネタを一つ使っちゃうって事。

と、ブログの下書きには書いていたけれど、上の「作家&編集者」や「作家&作家」がネタからストーリーにという連作短編を考えると、ネタ帳のどうしようもなくストーリーになりそうにない小ネタを使うってのはありかも……と思ってしまう。

なんか、この上の3文くらいが言いたい事を的確に言えているかどうか微妙だ。

 

そういえば、蒼林堂の塔は、八角形の4階建てだったけど、東川篤哉さんの作品にも塔の話があったなと記憶している。

あちらは、八角形じゃなく円柱だったし、どっちかというと、ブログの下書きの書き溜めにある「平面図のあるミステリー」の話向きの建物だったけど……。

 

と、まあ、そんな作品内作品の話でした。

 

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